上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
とても大事な契約書を郵送しないとけないことになった。

社会人経験のない私は契約書というものを書く機会があまりない。
びくびくしながら印鑑を押すと手が震えて印鑑がよれて汚くなった。隣に押し直してなんとか書類を完成させ、
書類を封筒に入れる際、最初に封筒ののりのシールをはがしてしまったため、
シールの部分に契約書がくっついてはなれなくなってしまった。なんとか破らずにはがしたけど、
契約書はぐしゃぐしゃになってしまって、ところどころシールにもっていかれて薄紙になってしまっている。
あまりの手際の悪さに恥ずかしくなったが、まぁ紙がよれても契約上は問題ないだろうと、そのまま封筒に入れた。

郵便局に持っていくと、郵便局はまだ空いていなかった。
営業開始は朝9時からなのに、私はなぜか郵便局は朝8時半からやってるものだと思い込んでいた。
いちいち家に帰るのもめんどくさいので郵便局の横のコンビニでコーヒーを買って30分待つことにした。
なんて自分は無能なんだろう。きっと私が会社に勤めていたら影で使えない社員と言われてたんだろうな…
そう思って凹んでいたら、盛大にコーヒーをこぼした。
封筒にもコーヒーがかかってしまったが、茶封筒なので見た目にはわからない。
ただ、中の書類にコーヒーがかかっているというのはなんとなくわかっていた。
めのまえがまっくらになった。

それから私は30分間考えて、あえてこのまま書類を出すことにした。
この際細かいことは気にしても仕方ない。紙がよれていようがコーヒーがかかっていようが知ったことか。
信用はなくすかもしれないが契約成立すれば同じことじゃないか。
郵便局員さんに封筒を手渡す際、もわっとコーヒーの香りが漂ったが、それがどうしたという態度で
手渡してやった。そう、これが私のやり方だ!

後日、契約の取引先から契約書が届いたと連絡があった。
私はあの時の開き直りも忘れて、あの時ぶちまけたコーヒーのことが怖くなって恐る恐る
「あの…書類は無事でしたか…?」
と聞いた。先方は、
「なんていうか、いろいろ大変だったみたいですね。」
とだけ言った。しにたい、と思った。
そして、続けて
「そっちは問題ないんですが、記入漏れの事項がけっこうありますので再度書いて提出し直して下さい。」
と言った。

自分みたいな人間が企業に勤めなくて本当に良かったと思う。
スポンサーサイト
去年から家に引きこもって過ごすことが多くなり、対人スキルがガンガン下降している。
二年前、このままではいけないとなるべく外に出て友達を増やし、毎日誰かしらとLINEのID交換を
していたというのにすっかり元の地底人に戻ってしまった。

こないだもみどりの窓口で特急券を買う際、対応してくれた駅員さんの笑顔が眩しすぎて直視できなかった。
なんというか、その笑顔に強力な磁力みたいなものを感じてそれ以上顔を近づけられなくなるのだ。
「往復ですか?片道ですか?」
「あ…往復です…すみません…」
「帰りのお日にちはどうされますか?」
「あ…月曜です…あの、来週の……すみません」
一体私は何に対してそんなに謝っているのだろう。
本当に、自分で自分が情けない。

そういうことがあって、ちょっとでも人と対話をしなければならないと思い、こないだゴミ出しをする際に
すれ違った同年代くらいの女の人に勇気を出して挨拶してみた。
「す…すすみませんおはようございます!」
「えっ!?」
「あ…おはようございます」
「あ…おはようございます…」
「…」

とりあえず今の私はすべてのものに対して謝らずにはいられないようだ。
ご近所によく奇声をあげるおばさんがいる。
昼となく夜となく叫ぶので、引っ越した当初は怖くて怖くて極力関わらないようにしていたが
一ヶ月もすると叫び声にも慣れて、夜中に叫び声をきいても
「あら、あのおばさん今日は遅くまで起きてるのね」
ぐらいにしか思わなくなった。
しかし3年たった今、そもそもあのおばさんは一体何に対してそんなに怒って(?)いるのかと
疑問に思うようになり、比較的暖かい夜には闇にまぎれておばさんの住むアパートに近づいてみることにした。

数日間にわたる聞き取り調査の結果、おばさんはやはり何かに対してひどく怒っていて毎日3種類ぐらいの怒声を
ひたすら繰り返している。何に対して怒っているのかは、どれだけ聞き取ろうとしても結局分からなかった。
ここまで冷静に調査するとおばさんに対して恐怖もへったくれもなくなってくるから不思議だ。
私はさらに調査を続行した。

すると数日後、なんとおばさんの家に警察がやってきた。
ついに誰かがおばさんの奇声を通報したのかと思いきや、どうやら警察を呼んだのはおばさんのほうらしい。
おばさんは今までの怒り口調とは全く違った冷静な声で、警察に何かを説明していた。
何を話しているのかはよく聞き取れなかったが、それよりも私はおばさんがそんなに人と冷静に話せるという事実に
おもいのほかショックを受けた。私はまともに顔を合わせて人と話せないというのに…
自宅の窓からぼんやりその光景を見つめていると、帰り際の警察と目があった。
慌ててカーテン裏に隠れたが遅かった。警察の人は私の方をけげんそうな目で見つめていた。
よくよく考えればここまで他人の生活に聞き耳を立てて観察している私のほうがよっぽど異常だ。
もし警察に事情聴取をされたら私は言い逃れできない。

結果として警察が私の家に来ることはなかったが、今回の件で思い知った。
よそ様の家を他人が干渉してはいけない。
1ヶ月前、人と会うために都内一等地にある某高級ホテルへと出向いた。
このホテルに来るのはもちろん初めてだ。
さぞや立派な外観だろうなーと思って探したけどなかなか見つからない。
何度も何度も地図を確認してそこらじゅうぐるぐる歩き回り、ようやく敷地内の隅っこのカフェの後ろに
まるで隠れるように佇んでいる小さな入り口を見つけた。
ほっとして入り口に入ったが、その入り口の先にはさらに狭い一本道が延々続いていた。しばらく道なりに歩き
ようやく辿り着いたつきあたりにエレベーターと小さな表札があり、『ロビーは47階です』と書かれていた。
ハンター試験会場かよ、と思った。
47階ロビーはおしゃれでムーディーではあるが全体的に薄暗すぎてもはや物影しか見えなかった。
置いてあるソファもテーブルも、ものすごく高価なものなのは分かるが暗すぎてよく分からない。
私が会う予定だった人は今回が初顔あわせなので頑張って行き交う人を見つめたが、いまいちよく見えない。
なんなんだこの照明は。間接にもほどがある。
もし壁に照明のスイッチがあったら私は迷わず『全灯』を連打するだろう。
ここに泊まる人たちはこの暗すぎる空間を本当に良しとしているのだろうか。
ここで働く人たちはこんな暗い空間に四六時中いて気が滅入ったりしないのだろうか。
待ち人を探しながら私はこのホテルを設計した、多分ものすごく有名であるであろうデザイナーを恨みに恨んだ。

それからしばらくして、私が好きなアイドルユニットのメンバーの熱愛記事が出た。相手は会社経営者。
写真をみると、あのホテルから出てくるところだった。

世の理を、1つ知った気がした。
3年前、水色のおおきめのサロペットを買った。
安物だったけどこれが思いのほかいい買い物だった。
生地が柔らかくて大きめのサイズなので体を締め付けず着やすいのだ。
何かを買い忘れたときも、ラフな部屋着の上にサロペットを重ねて着ればすぐに外に出られる。
仕事に行くときもよく着ていた。4回に1回は着ていたと思う。
まさかこのサロペットの中にパジャマを着たまま仕事に行っていたとは誰も思うまい。

そうやってヘビロテしまくったせいでついにひざのところに穴が空いてしまった。
やはりパジャマを下に重ねたのはやりすぎだったか…。
すぐに捨てて新しいものを買おうと思ったがこれに変わる新しいサロペットがいくら探しても見つからなかった。
結局、私は今でもこのダルンダルンで穴の空いたサロペットを着て買い物に出かけている。

穴の奥から時々見えるピンクの布がももひきだとは、逆に誰も思うまい。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。