大好きな油絵作家さんが六本木で個展をやっているので、わくわくしながら見に行った。
個展で出されていた絵は新作ばかりだった。青と緑の色使いがとても綺麗で
改めてこの人の絵が好きだ、と思った。
画廊の人の話によると、これはその後アジアの展覧会いくつかまわって、
終わる頃にはほとんど売れてなくなってしまうらしい。
「あなたもひとつ、買いませんか?」
そう勧められて値段をみたが、どれもとても私が手を出せる金額じゃなかった。
やんわり断ると、画廊の人は
「うーん、良心的な価格ですけどねえ…」
と首をかしげた。またまたぁー、と思った。
それからすぐ帰るのもなんなので画廊の人と小一時間話をした。
その人は昔から絵画が好きで、好きな絵を集めては家で眺めていたそうだ。
さらにその人は湘南の海辺に家を構えていて全国のいろんなところに別荘があって
正月はハワイ、子供は官僚、家には穏やかな奥さんと大きなレトリバーが二匹いてうんやらかんやら…

画廊を出る頃には私は5歳ぐらい老けこんでいた。
絵を見て心は確かに洗われたはずなのに私の心は富裕層に対する憎しみと
六本木という華やかな土地への劣等感で満ち満ちていた。

来年も作家さんがこの画廊で個展を開くなら、ちょっと行くのを考えようと思う。
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