上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
潮干狩りに行ってきた。
去年は寝過ごして結局行ける機会を逃してしまったので今年は絶対に行くと決めたのだ。
朝6時に起きて支度を整え、2時間かけて海岸に向かう。
現地で熊手とバケツを買い、意気揚々と浜に出た。

…が、掘っても掘っても全く貝が出てこない。既に潮が引いてる場所は乾いていてアサリも
撤退してしまったようだ。20分ほど希望を込めてそこら中を掘ったが貝の居る気配はなく、
私のやる気とテンションはギャン下がりした。

他の人たちはほとんどが親子連れで、お父さんたちは体を張ってまだ潮の引いていないところに潜って
アサリを採り、浜にいる子供たちとお母さんに得意げに手渡していた。
私の脳裏に『かぞく』という言葉が浮かんで消えた

私は、砂で城を作り始めた。
別に城を作りたいわけではない。城を作ることによって『アサリを採れないかわいそうな人』から
『あえて城を作ることに勤しんでいるアナーキーな人』に変われるからだ。
30分かけて城の2階部分の土台を作ったところで得意げに周りを見渡してみると
みんな貝を採ることに夢中で私のことなんか見てなかった。
私は一体何をしているんだろう。こんな見栄はった所でなんの得にもならないのに。
だが皆の前で大々的に城作りを始めてしまった以上、それなりのクオリティに仕上げないと恥ずかしい。
私は城の三階部分を作る為に浅瀬の濡れた砂をバケツですくった。

その時、奇跡が起こった。
私が偶然土をすくったその浅瀬はアサリの群生地だったらしく、バケツの中にはアサリがわんさか
入っていたのだ。私は無我夢中でその場の土を掘り、大量のアサリをゲットした。
この絶好の狩りポイントを誰にも知られてなるものか。ここのアサリは全部私のものだ。
私はその場にうずくまってこっそりとアサリを採り続けた。

袋8分目ぐらいまでアサリを採ると、2時間の帰路のことを考えて早めに海岸を出ることにした。
私は最後に、ここにアサリがたくさんいることを誰かに教えてあげたくなった。
近くにいた女の子に教えてあげようとその子に近寄ると、その子はアサリがみっちり詰まった袋を
3つも持っていた。
どうやら私が無我夢中で砂を掘っているうちに潮がひいたらしく、家族連れの人たちは全員で団結して
あちらこちらを掘ってアサリの鉱脈を見つけていたようだ。その女の子が見つめる先には
でっかいアミの中にアサリをわんさか溜め込んでいる頼もしいお父さんがいた。
私は何も言わずにその浜を立ち去った。
去り際にバスの中から海岸を見ると作りかけのいびつな砂の城がぽつんと浜に取り残されていた。

次は10年後くらいに来ようと思う。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。